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今日の法話2012/05/15

『人生に余地を』

皆さん、こんにちは。
法務(檀家回りやお寺の行事)、墓苑管理の仕事や掃除など、お寺の僧侶の毎日は世間の人々が想像する以上に忙しく、朝早くから夜中まで仕事に追われる毎日からか、つい本来必要な自分の時間(体を健康に保つための運動や知識を習得するための読書など)(人生を磨くための時間)を失いがちになります。しかし、人間にとって余地なる時間は必要であり、これを失うといつしか人生が綱渡りのようになり、余裕のないものとなってしまいます。
人が道を歩むには歩くための幅さえあれば良いように思うかもしれませんが、例えば谷に架けられた断崖絶壁の人が通る幅だけの道を人が渡ろうとすれば足がすくんで到底渡ることはできません。しかし、その幅と同じだけの道を運動場に作れば、誰もが余裕で渡ることができます。それは、もし道を踏み外しても大丈夫な余地が運動場にはあるからです。一方断崖絶壁に架けられた道は踏み外すと谷底に真っ逆さまに落ちますので、怖くて進めません。
だから、人は人生に余地が必要となります。
趣味に費やす時間、自分の心や体を磨くための時間など大切にしたいですね。                        H24.5.15