皆さん、明けましておめでとうございます。さて、私は今年も除夜の鐘と共に新年を迎えました。皆様の中には、昨年、親しい方との今生の別れを縁として除夜の鐘を突き、本堂での「正信偈」のお勤めと共に新年を迎えた方もおられたと思います。
さて、『日本人の祈りは、請求書付きの祈りが多い』という言葉を聞いたことがあります。
『請求書付きの祈り』とは、「今年こそは商売がうまくいきますように‥‥」とか「受験に合格しますように‥‥」とか、請求する、お願いする祈りが多いということです。
こんな言葉も聞いたことがあります。
『元旦の朝日に手を合わせる人は多いが、大晦日の夕日に手を合わせる人は少ない。』
何かをお願いするために、元旦の朝日に手を合わせるのでしょうが、さて、一年の終わりに一年に感謝して、夕日に手を合わせた人が何人おられたでしょうか。
しかし、仏様へのお参りとは、≪御礼≫であり、≪感謝≫でなければなりません。
如来様は、請求しなくても、常にあなたと共におられ、あなたを胸の中に抱いて下さっておられるのです。
如来様の救いは、私の称える念仏となって常に私に至り届いているのです。
今年も「南無阿弥陀仏」と念仏称える日々を過ごさせていただきましょう。
釋信哉 H25.1.1