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今日の法話2015/01/01

「お念仏申しましょう」

 お寺にお参りの方の多くは、故人との別れを縁とした方々だと思います。
別れの寂しさはいつまでも癒えませんが、私たちにはその悲しみを糧として力強く生きる教えが与えられています。それは、お釈迦様の教え仏法であり、親鸞聖人の教え浄土真宗です。
 私たちの宗旨、宗名を浄土真宗といいますが、それは親鸞聖人がお付けになったお名前です。そうお付けになった親鸞聖人のおこころをいただいてみますと、浄土から出てきてくれた真実の宗教といただくことが出来ます。
浄土から出てきてくれたということは、この世に出てきてくれたということです。
今この時こそが、救いのまっただ中と言うことです。
今この時が阿弥陀様のお光りに照らされているまっただ中なのです。
 正信偈の中で親鸞聖人はお浄土を、無量光明土とお示しになり、阿弥陀様を無量光とお示しになりました。
つまり、お浄土は光り輝く所であり、仏様はお光そのものなのです。
 私たちは限りあるいのちを生きています。
老いて、病み、死にゆくいのちを生きています。
そして、愛しい人とも別れなければなりません。
何となく生きていると苦を生きていることなど無縁のようですが、それは、雑事に紛らわせ忘れているだけのことです。
それを、自らの死によって気づけよと、厳しく諭し、寺へと参らせて下さったのは、まさに先にゆかれた方なのです。
私もいつかは命終えていく身です。
しかし、私たちには還りゆくところ、光り輝くお浄土が用意されています。
そこは先に往った故人との再会の場所でもあります。
私が救われていく道は、お念仏以外にありません。
お念仏申しましょう。
阿弥陀様の光に照らされているわが身であることを歓び、今年も日々を大切に生かさせていただきましょう。
 
南無阿弥陀仏
 
2015.1.1