今日の法話2016/04/17
『浄土真宗の行とは』
皆さんは修行と聞くと、どんなことを想像されますか。
滝に打たれたり、水をかぶったり、火の上を歩いたり……
そんなことを想像される方もおられると思います。
でも、これは他の宗旨の話ですね。
では、私たちの宗旨、浄土真宗の行とは、どんなものでしょうか。
「思い浮かばないなあ~」と思案される方もおられると思います。
ただ、仏教と名の付く限りは、行の無い宗旨はありませから、浄土真宗にも行はあります。
では、親鸞聖人は、その行をどのようにお示しくださったのでしょうか。
著書「教行信証」行巻に、「大行とはすなはち無碍光如来の名を称するなり」とあります。
浄土真宗の行は称名念仏、すなわち南無阿弥陀仏を称えることだとお述べくださっているのです。
また、歎異抄には、「念仏は行者のために非行・非善なり」とあります。
これは、行者にとっての念仏は、往生のための念仏でもなく、善根功徳の念仏でもないということです。
すなわち、浄土真宗の念仏は、阿弥陀様が私のところへ届き、私の口から念仏となって出ていく現象、私が称える念仏のようでも、私の口を使って阿弥陀様が称える念仏、すなわち他力念仏なのです。
だから、その行は、滝に打たれたり、水をかぶるよりも、もっと価値のある尊い行だといえるのです。
お念仏申しましょう。南無阿弥陀仏