今日の法話2008/07/14
「根を養えば樹は自ら育つ」
皆さん こんにちは。
「根を養えば樹は自ら育つ」
「誰も見ていなくても仏様は見ている」
時には道を踏み迷いそうな時期があっても、再び立ち直ることができた子どもを考えてみると、やはり人生に根をおろす時期に、「あったかいもの、尊いもの、美しいもの」にめぐり合っているか否か、更には、常に仏さまが私を見ていると考える宗教心が養われているか否かなのだと思います。
子供たちはこうして生き方を学びます。
批判ばかりを受けて育った子は、非難ばかりをします。
敵意にみちた中で育った子は、だれとでも戦います。
ひやかしを受けて育った子は、はにかみ屋になります。
ねたみを受けて育った子は、いつも悪いことをしているような気持ちになります。
こころが寛大な人の中で育った子は、がまん強くなります。
はげましを受けて育った子は、自信を持ちます。
ほめられる中で育った子は、いつも感謝することを知ります。
公明正大な中で育った子は、正義心を持ちます。
思いやりのある中で育った子は、信仰心を持ちます。
人に認めてもらえる中で育った子は、自分を大事にします。
仲間の愛の中で育った子は、世界に愛をみつけます。
by : Dorothy Lau Nolte / 吉永 宏 : 訳
そして、子どものときから父母や祖父母に連れられ寺参りをしていた子は、いのちの尊さを知り、仏さまがいつも自分と一緒にいてくれることを知ります。
どんな苦しみに出会おうとも、どんな辛いことがあっても、仏さまのひかりの中にあることを知り、手を合わす人に育ちます。
そんな人ばかりの社会であれば、最近頻繁におきているような身勝手な事件などおきることもないのです。
「子は親をみて育つ」といいますが、口先だけでは伝わらない。
日頃の生活の中に、生き方に、それも自分の見えない後姿にこそ訴えるものがあるのです。
現在問題になっている様々な若者による事件は、現在の若者が昔と変わったのではなくて、その人間を育てたおとなの生き方に問題があったのです。
子や孫を連れて寺参りをしてください。
子や孫とともにお仏壇の前へすわって、仏さまをお参りしましょう。
食事をいただくときは、手を合わしてから感謝していただきましょう。
しかし、よくよく考えると、これらは昔誰でもが当たり前に行なっていたことなのです。
平成20年7月14日