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今日の法話2007/08/02

「真宗門徒にとってお盆とは」

皆さん こんにちは。

お盆か近くなりました。
8月に入ると、ご門徒のお家にお盆参りに参らせていただくのですが、昔は、早い時期のお参りをご通知すると、「まだ、ご先祖が帰っていないので‥‥。」とか、「まだ、先祖をお墓に迎えに行っていないので‥‥。」と言われる方がおられました。また、反対に、遅い時期のお参りの場合は、「ご先祖が、あの世へ帰ってしまうので、もっと早く来てください。」などの返事が返ってきました。
現在では、早くても、遅くても、ご門徒から、このような意見をいただくことは無くなりました。それだけ、浄土真宗の正しい教えを知ってもらったのかと安心もしているのですが、「今日の法話」の読者の中には、浄土真宗のお盆の意味が、今ひとつ、わからない方もおられると思いますので、今日は、お盆を迎えるにあたって、「真宗門徒にとってお盆とは」と題して、ご法話を行ないたいと思います。

前文でも書きましたが、お盆には、ご先祖が我が家に帰ってくるという考えは、他宗の習慣のようです。そこで、他宗では、我が家に帰ってくる先祖のために、人間の様々な計らいが必要となります。たとえば、キュウリの馬、ナスの牛など、野菜を使った乗り物を用意し、ご先祖様のお膳、迎え火、送り火、迎え提灯などを準備します。
しかし、これらは、浄土真宗の教えでは、まったく必要ありません。

浄土真宗は、命尽きると、阿弥陀様のおはたらきによって、等しく救われ、阿弥陀様と等しい位に往生し、「仏」とならせていただくことができるのです。
その後は、仏様が、常に私と共にいてくださり、私を見守り続けてくださるのです。
お盆の時だけ、亡き人が我が家へ帰ってきて、お盆が終わると、あの世へ帰っていくようなことはありません。
いつでも、私と共にいてくださるのが、浄土真宗の仏様なのです。

そして、そのご恩に、お礼を申し上げることが、「南無阿弥陀仏」とお念仏を申させていただくことです。

お盆も、報恩感謝のお念仏を申させていただく仏縁と捉えましょう。

平成19年8月2日