最新情報Information

  • すべて
  • お寺からのお知らせ
  • お寺の行事
  • 今日の法話
  • 釋紗音の手書き新聞
  • 教化団体からのお知らせ

今日の法話2006/12/24

「人生、楽ありゃ、苦もあるさ。」

皆さん こんにちは。

「仏説阿弥陀経」に、「倶会一処(くえいっしょ)」とあります。ご門徒さんから、お墓の建て方を尋ねられた時、私は、法名碑に「倶会一処」と書き記すことを薦めます。「倶会一処」の「倶」とは、「ともに」とか、「みんなで」とかの意味です。「一処」とは、「ひとところ」ですから、「倶会一処」とは、「共に一処で会う」という意味です。そして、「一処」とは、安養の浄土のことであります。
親鸞聖人は、「わが歳きわまりて、安養の浄土に還帰す」とおっしゃっています。
ここで問題なのは、「行く」ではなく、「帰る」と表されていることでしょう。
つまり、浄土は、帰る場所であり、帰る場所があるからこそ、人生は安心して日暮を送ることができるのです。
ところで、人生は、よく旅にたとえられます。水戸黄門の主題歌「あゝ人生に涙あり」でも、「人生、楽ありゃ、苦もあるさ。」とあるように、人生は、山あり谷ありです。決して、平坦な道ばかりではありません。しかし、帰る家があるから、旅することができるように、やがて帰るお浄土があるから、私たちは、楽も苦もある人生を安心して全うすることができるのです。
大慈大悲の本願の光に照らされ、一寸先が闇であった私の人生が、光り輝くものへと変えられていく、そしてこの迷いの世界であった娑婆終わった暁には清浄の世界、悟りの世界の浄土が私の確かな後生として待ち受けている安心、まさに浄土へ参るための真実なる宗教、これが浄土真宗なのです。

平成18年12月24日