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今日の法話2007/02/28

「自分が変われば世界が変わる」

皆さん こんにちは。

私は、まだ20才代であった頃、能力開発プログラム「SMI」というセミナーを受講したことがあります。そのセミナーは、東京で開催されたのですが、岡山から東京まで出向いての参加でした。時間とお金は掛かりましたが、とても価値のあるものでした。
「SMI」とは、サクセス・モチベーション・インスティチュートの略で、1960年、アメリカのテキサス州で、ポール・J・マイヤーによって創設された、人間のモティベーションを高めるための成功哲学プログラムです。
サクセス・モチベーション・インスティチュートを日本語に直訳すると、成功への動機づけの講座となります。
私が受講した時間は、ほんの数時間でしたが、やる気満々で岡山へ帰ったのを覚えています。
会社を成功へと導くため、社員のやる気が高まるようにと、朝礼で社訓を唱和したり、私たち念仏者が、浄土真宗の生活信条や領解文(りょうげもん)を唱えたりするのもその一種だと思います。

話は変わりますが、お寺の山門を出たところに法語の掲示板があり、私が言葉を選んで掲示しています。
ところで、寺の前の道は、通学路となっていて、小学生から高校生までの大勢の学生が毎日通学しています。
その通学の様子を時々見るのですが、子供たちは、掲示板の言葉に目が行くようで、中には大きな声で読み上げて通る学生もいます。
この言葉、そこを通る子供たちへのメッセージとして掲示しているのですが、実は同時に、自分へのメッセージでもあるのです。
その言葉は、朝昼夜と、山門を出て檀家回りをする私の目にも留まります。
その時、私は心の中で、その言葉を読み返し、気持ちを引き締めます。

「幸福は外に求めるな、現在与えられている境遇の中に見出せ」と書いた時は、幸せは求めるものではなく、拾っていくものだと教える「観無量寿経」の世界をあじわいます。
「たった一言が人の心を傷つける たった一言が人の心を暖める」と書いた時は、生まれながらに持った口の悪業のあることを思い、言葉遣いに気を付けます。

私たち人間は、聞いてもすぐに忘れます。
思っても、なかなか実行出来ません。
だからこそ、繰り返す努力が必要です。

私が好きな言葉に、「自分が変われば世界が変わる」という言葉があります。
お釈迦様は、「自己の主人は、自己自身である。他に主人があろうはずはない。自己を制してこそ、得がたい主人が得られるのである。」とおっしゃっています。

幸も不幸も自分自身の問題なのです。

平成19年2月28日